すべては酒場の出会いから。私設パビリオン「とよのパビリオン」ができるまで
2024年5月26日
24/11/29 6:00

こんにちは!大阪府豊能町で活動しています、一般社団法人とよのていねいの相澤です。
弊社代表の「2025大阪万博に関わりたい!」という強い思いがありつつも、その糸口が見つからず手をこまねいていたところにEXPO酒場の存在を知りました。
万博で自分たちに何ができるのか、何がしたいのかは分からないまま(笑)「とりあえず私たちも自分たちの町でまずは酒場から始めてみよう!」と、demo!expoさんに伴走いただき町内で計二回開催。町内の人と町外の人を結ぶ役として私が店長を務めさせていただきました!
今回は計二目に開催した「とよのパビリオン」の様子を紹介します。
地元素材でおもてなし。地域のお母さん手作り里山ごはんと「とよのサイダー」で乾杯!
2回目となるEXPO酒場豊能店は、私設パビリオン「とよのパビリオン」の名の元に開催!
ご当地グルメは自然豊かな豊能町由来で、地元お母さんたちが手際よく作ってくれる里山ごはん。お味噌もお野菜もお米もこの地で作られたもの。気取らないおにぎりやお味噌汁で「おかえり」とあなたを迎えます。
ウェルカムドリンクは豊能町特産物のヤーコンを使った「とよのサイダー」。とよのサイダーで乾杯し、とよのパビリオンのスタートです!
小さい町だからこそ燃える、頼まれてないからこそ燃える。「でも、やろう」談
demo!expoボードメンバー × とよのていねい × 北摂のキーパーソンを交えて、地域と万博の可能性についてとことん考えてみる座談会。池田市から、吉岡 博充さん(Ikeda Role and Creation)、神田 智範さん(イケダ万博代表、EXPO酒場池田店店長)、川西市から、九鬼 麻衣さん(アンドイー 合同会社)、渡辺 敦子さん(designまるさんかくしかく)中 博司さん(Lashisa/モルックドーム)に登壇いただきました。
この日から遡って約1年前にEXPO酒場豊能店を開催したわたしたち。たくさんの出会いがありました。イケダ万博との共創、乃村工藝社さんとの出会い、近郊のキーパーソンの皆さんとぐっと距離が縮まった1年間でした。そこから話 題は池田市と川西市の面白い人たちの取り組みへ。時間が足りなくなるほどの濃厚な時間でした。
この日、飛び交っていたのは「全肯定の世界」。前人未踏の新たなチャレンジには欠かせない、大事な空気感です。この言葉と、まちをひっぱっていく皆さんの力があればどこまででもいけるな、と未来に期待せずにはいられない温かくパワフルな座談会でした。
俺らが見たことない、おとん&おかんに聞く。万博の記憶 NEXT
わたしたちの世代は、’70万博当時のことをあまり知りません。ためしにあの頃を体験した身近な人に「万博のとき何してたん?」聞いてみたら会話が弾む弾む。「万博」を知る人の記憶をみんなで共有したら、大阪万博をもっと具体的にイメージできるんじゃない?と始めた実験です。
様々なエピソードを集約し展示したタペストリーのほか、地元で活躍する北中 康雅さんが撮影・編集を手がけた映像作品をおひろめ。最初は万博に実はあまり興味がなかったという北中さん。撮影を通してたくさんの方の記憶や思いを聞くうちに「万博に行ってみたい」と思うように なったといいます。
「万博」をキーワードに時代背景も嗜好もまったく違う各世代にインタビューを繰り返すことで、人生with万博の多面性がオムニバス的に浮かび上がります。地域で暮らす人々の等身大の2024年の今の姿を納めた、温かい作品が完成しました。
民間発・勝手シティプロモーション「ヘンなただいま博」
会場の前、国道423号線に出現したのは、大阪・豊能町のブランドメッセージ 「曲がりくねってただいま 」をオマージュした「ヘンなただいま」をする専用のドア。ご当地「とよのサイダー」を持ってただいましたり 、お子さんと一緒に何度も楽しんだり……思い思いのただいまが集まりました。皆さんから集まった「ヘンなただいま」はYouTubeにて順次アーカイブしています。

この「ただいまドア」は、まちごと万博なんばで出店するときに生まれたオリジナル企画で、実はこのドアの制作には、EXPO酒場を通じてエリアを越えたご縁とご協力があって生まれました!詳しい誕生秘話はこちらをぜひご覧ください!
日本紙工株式会社(ただいまドア制作・提供)
株式会社小泉製作所(ただいまドア制作・提供)
野村 範仁(コーディネーター・EXPO酒場 堺店)
嬉しいことも、後ろ髪引かれたあのことも。「巻き戻したい」こと、教えてください。
時を巻き戻したくなる瞬間が人生には、ある──。
カセットテープを絵馬に見立てて《巻き戻したいこと》を声で吹き込む、ポップアップ型神社「まきもどし神社」が豊能町に登場!時に関するノスタルジーなミックステープが集まってくる神社です。
この日の神主は地元大学生、初回の酒場でパネリストも務めてくれた大西達也くん。そして巫女役は、会場となったEMMACOFFEE常連さんのたえこさん。実は、会場の下見に来たときに初めて出会ったたえこさん。とよのパビリオンの説明をすると「面白そう!」とお客さんを飛び越えて、一緒につくる側へ挙手してくれたありがた〜い存在。神主&巫女の息もぴったりで、会場を盛り上げてくれました!
(こちらのコンテンツは、「EXPOTRAIN阪急号」で生まれたもの。企画の誕生秘話はこちらから。)
作りかけのロボットにいのちを吹き込む。ていねい太郎うらない
むかしむかしといっても1年ほど前、1割できたら「完成した!」と思い込んで、すぐ興味を失ってしまうタイプのプログラマー兼社長によって生み出された、一体の「カニ座限定の占いロボ」がおりました。しばらくの間は、社員を楽しませてくれたロボでしたが「これまったく役に立たないね...」というネガティブな感想を集めてしばらく忘れ去られていたのですが、2025万博を機に社長がロボの存在を思い出し、今回のパビリオンにあわせて命をふきこみました。
AIを搭載した新しいロボ、あなたの話し相手「ていねい太郎」。教えてほしいことも聞いてほしいことも「ていねい太郎」におまかせ!悩みをただ聞いてくれる傾聴機能も搭載。「善とは何か?」といった哲学的な問いから「今日の晩ごはんは何がいい?」まで、あらゆる悩みや運勢を占ってくれるまでに進化しました。
ささやきボイスで答える、ていねい太郎の一言一句に耳を傾ける参加者たち。傾聴しているのは、ていねい太郎なのかそれとも人間のほうなのか、謎の光景が生み出されていました(笑)

乃村工藝社有志の方々によるプレゼンツ。1970年大阪万博の展示と豊能のあそび「タナタナ相撲とよの場所」
EXPO'70でパビリオンの施工も手がけた乃村工藝社の有志の皆さんによる企画協力。実際に街や会場を彩った1970年当時のポスターや 開幕式に使用された紙吹雪の展示物を持ってきてくださいました!
そして、この日のためだけの持ち込み特別企画「タナタナ相撲とよの場所」ブースが登場!実際に豊能町を巡り地元民のヒアリングを通して、制作いただきました。豊能町の美しい田園風景、棚田を舞台に、名産品の納豆、猪肉、高山ごぼうなどをモチーフにしたオリジナルキャラクターたちが相撲を繰り広げます!昔ながらの指でトントン相撲かと思いきや、現代版にバージョンアップしたもの。「トントン」という声に反応して土俵が揺れます。こどもから大人まで真剣になって大声を出して遊びました。豊能町公式あそび競技として広めたくなるほどのクオリティ!さらに!気持ちがヒートアップする「タナタナ相撲」オリジナルPVもつくってくださいました!
「豊能町がもしパビリオンになったら?」そんな妄想から生まれた、とよのパビリオン。EXPO酒場での1年間での出会いがぎゅっと詰まった1日となりました。
とよのパビリオン | EXPO酒場 豊能店 [2024.5.26]
酒場の全体まとめ
最初は「大阪万博?イメージわかないな……」というのが、私の率直な感想でした。 EXPO酒場を開催してみて、豊能町を拠点に活動してきた私たちの視野や繋がりが大きく広がったと実感しています。小さな町の小さな団体の私たちです が、今まで出会うことのなかったたくさんの協力者の方たちとの出会いがあり、「万博」というキーワードの可能性を感じています。「万博」を通じて出会った皆さんとの今後の展開も楽しみにしています!
日時:2024年5月26日(日)
場所:中西商店
人数:46人
https://toyonotown.wixsite.com/expo-sakaba
関わった人のクレジット
相澤 由依( EXPO酒場 豊能店 店長・一般 社団法人とよのていねい )
宇都宮 正宗 (ていねい太郎の生みの親 ・一般社団法人とよのていねい)
宇都宮 頼子(いろいろ現場監督 ・一般社団法人とよのていねい)
〜協力〜
一般社団法人demoexpo
中西 信一朗(中西商店/EMMACOFFEE )
北中 康雅(「万博の記憶NEXT」映像制作)
乃村工藝社 有志の方(オリジナル企画・展示協力)
吉岡 博充(スペシャルゲスト・Ikeda Role and Creation)
神田 智範(スペシャルゲスト・イケダ万博代表、EXPO酒場池田店店長)
九鬼 麻衣(スペシャルゲスト・アンドイー 合同会社)
渡辺 敦子(スペシャルゲスト・designまるさんかくしかく)
中 博司(スペシャルゲスト・Lashisa/モルックドーム)
〜これまで「EXPO酒場 豊能店」に協力してくれた人〜
豊能町(後援)
株式会社乃村工藝社(会場提供ほか)
映像制作 JOYNT(まちごと万博なんば撮影編集)
株式会社関西東通(70’EXPO写真提供)
野村 範仁(EXPO酒場 堺店)
樋口 賀美(EXPO酒場 吹田店)
柴崎 寛子(EXPO酒場 湖南店)
太田 佳宏(EXPO酒場 和歌山店)
日本紙工株式会社(ただいまドア制作・提供)
株式会社小泉製作所(ただいまドア制作・提供)
能勢電鉄株式会社(什器協力・告知協力)
世並 誠(設営・運搬協力)
駄菓子屋の夢博物館(70’EXPOグッズ協力)
豊悠福祉会 祥雲館(インタビュー協力)
トヨノノレポーター44ときわ (インタビュー協力)
トヨノつながるWEマーケット村井 美弥子(インタビュー協力)
万博マニア 二神 敦(インタビュー協力)
オオニシ カナコ(鳥居DIY監修・インタビュー協力)
mushamon(鳥居DIY・大道具小道具)
flower.marusankshik(ていねい太郎づくり)
たえこさん(ていねい太郎づくり)
NOSE knits(撮影)
稲妻家(駅弁(製造))
高木銘竹店(駅弁(竹皮))
モルックドーム(企画会議・会場装飾)